デザイン立国論

さて、随分大げさなタイトルですね。

これまで様々な〇〇立国論があったような気がしますが、しばらく前にデービット・アトキンソン著「新・生産性立国論」という本を読みました。

ざっくり言えば日本を再建するには旧態依然とした働き方を改め生産性の高い仕事をしなきゃいけないよ、ということだと思います。

確かにそうなんですね。

みなさんご周知の通り、2004年をてっぺんに人口増加は止まり、急激な減少へすでに転じています。

人口減もさることながら、人口構造が極端にいびつになっていることが状況の悪さに拍車をかけています。

働き盛りの人がいる中で全体として人口が少ないぶんにはそれほど問題はないと思いますが、今後一人の若者が何人もの年金受給者を支え暮らしていかねばなりません。

すると、今の働き方でそれを実現するには自動的に24時間フル稼働で働かなくてはいけなくなります。

それは不可能ですよね?

なので、同じ時間を働きながら、2〜3倍の成果を出す、つまり生産性の高い仕事をしようというのはとっても合理的な話で批判の余地がありません。

ではどうするのか。

G-CIDで考えてみましょう。

デザイン思考モデル「G-CID®」の教科書の中では、アイデアに比較的フォーカスしてお話をしました。

アイデアが可能性を拡げる。

その通りです。

ただし、本当に大切なのはG(ゴール)です。

みなさん聞いたことがあると思います。

手段の目的化。

ちょっと意地の悪い例ですが、資格ばかり取ることに集中して何一つ形になっていない、資格コレクターなる人がおそらく大勢います。

本来の目的は専門職として活躍し、相応の対価をいただき自律することなはずが、資格を取って満足してしまう。

企業でもそうです。

数字目標ばかりに集中して目の前の顧客をおざなりにしてしまう。

つい最近もありました。

某社の営業担当者が私に「今契約してもらうと僕に1ポイント入るんです」と。

知らんがな、です。

自分は何のために仕事をしているのか、そもそも自分の勤める会社はどんな役割を持っているのか、それが完全に抜け落ちた状態です。

つまり、ゴールを見失ったままスパイラルを回している状況。

悪いデザインの例の典型であり、実は多くの個人や企業がこの状態に陥っています。

結果、全体の生産性がガタ落ちをしているのが日本です。

もうすべきことは明確なはずです。

ゴール、目的の設定を必ずすること。

最初だけ決めてもすぐに忘れてしまうのが人間なので、必ず定期的にチェックをすること。

つまり、マネージャーの最大の役割は「ゴールを明確にすること」にあり、それに則って、きちんとゴールに向かっているかを管理することになります。

これを全体として成し遂げた時には、日本には数多くの「デザイン企業」がひしめき合っているはずです。

デザイン立国する、その第一歩目はゴールの設定、ここから始めましょう。






バンブーコラムは代表・関口稔によるコラムです。
日々感じていることや考えていることを書き綴っています。